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Posted on 10 月 17, 2005 under 12.オペ |
九州に戻っての1週間。
まだ保育園に行っていない、子供たちの相手と、留守にしていた分の、片付けの日々。
とは言っても、体調は優れず、トイレと格闘し、その度に下血に涙。
「もうスグ子供たちが、保育園に行ってくれる」安堵感と共に、下血の多さから、危機感がドンドン募ってきていた。
【しっかりしなくちゃ!】と思えば思うほど、焦りが出てくる。
病院に今すぐ行きたい!
そう思っても、この貧血の体では、子連れは無理だった。
今日から保育園。
子供たちは、彼が送り届けてくれるという。
ありがたい。
そして、やっと病院に行く事が出来る。
だが、お腹の痛みで、トイレに籠り、出てくれば血の気が無くなり、フラフラの状態。
「病院までたどり着くだろうか?」
不安に思っていた時、彼が
「病院までいけるか?」
と聞いてきた。
「うん、大丈夫」
一応笑顔を見せてみた。
そのまま、3人を見送る。
心の中では
「どうやって行こう?タクシー?でもココから紹介された病院はかなりの距離だし、駅までタクシーで・・・・」
などと、頭の中を色々な考えが巡る。
その時
「ガチャガチャ!」
ドアを開ける音。
彼だった。
「どうしたの?忘れ物?」
「顔色がわるいけん、病院まで一緒に行ってやる。」
物凄く嬉しかった。
涙が出そうになった。
もうその言葉だけで、自力で行けそうだった。
それから、車で病院へ向った。
ところが、この幸せな朝から一転、長い1日となってしまうとは・・・ちょっと思っていたかな・・・
Posted on 10 月 17, 2005 under 12.オペ |
嬉しい気持ちを抱きながらも、お腹の痛みや、貧血のだるさで憂鬱だった。
「もし、このまま入院になったら・・・」
不安より、焦りの方が大きかった。
自分で、入院確実と感じていたから。
病院に着く。
少し古びた建物には、沢山の患者さんが待っていた。
気が遠くなりそうだ。
暫く待つと、診察室に通された。
まだ、若いDr.。
紹介状と、問診で、スグ内視鏡をする事になる。
「この辛い状況で、ファイバーは嫌だな~」
と思うが、仕方が無い。
そのまま検査室。
「内視鏡の上手な先生だから」
と紹介されて、検査が始まったが・・・
「いたいっ!!」
スグに痛みを感じ、つい声を出してしまった。
すると、
「そうだね、止めようか」
と、台に上がって5分もしないうち、検査が終了。
ちょっと拍子抜け・・・
それでも、きつかった。
検査後、診察室に呼ばれる。
彼も一緒に部屋へ。
「う~ん・・・・」とDr.
「狭窄が酷いね・・・ファイバーが通らないほどに狭窄してるよ。このままにしておいたら、奥でガン化していても、分らない」
はーっそうなんだ~
漠然と笑顔で話を聞く私。
「どんな時でも笑顔でいたら、嫌な話題も気にならなくなる!と、常に笑顔を心得てる私☆」
なんて、その時そんな事考えて、気を紛らわす。
怖かったもん。
「やはり、オペをしたほうがいいでしょう!」
ん?何?オペ????
『えーっ!手術~?』
頭真っ白に・・・
でも、でも、多分、表面では、笑顔で平静を装ってたと思う。多分。
あれ?そういえば、その瞬間、彼どうしてたかな?
覚えが無いぞ。
そういえば、彼一緒に診察室いたっけ?
記憶が飛んでる。
入院予約をして帰るように言われ、書類待ちか何かの時に、彼が玄関でお義姉さんに携帯で連絡してたのは覚えてる。
彼のお姉さん、看護師で、Dr.に言われた事を必至に伝えてた。
「本当に手術する必要があるのか?」
とか・・・
「でも、お義姉さん、あまりこの病気の事知らなかったよー」
心の中で呟いた。
ベッドが空き次第入院。
気が重い中、帰路に・・・
途中、彼が
「お腹空かないか?途中に美味しいうどん屋があるんだ」
ここでも、うどんをセレクトしてくれる、気遣いが嬉しかった。
その時のうどんは、多分美味しかったんだと思う。
でも私には、複雑な気持ちが絡み合った味がした。
これからの生活がまた変わっていく『予兆の味』が・・・
Posted on 10 月 17, 2005 under 12.オペ |
いよいよオペの為の入院。
かなり気が重い・・・
ただ、今回は緊急じゃなかったので、埼玉から実家の母が手伝いに来てくれることになった。
ちょっと心が軽くなる。
子供たちを保育園に送り、車で病院へ。
ところが、病院についてから慌しかった。
先ず、内科病棟に入り、検査などを行う。
採血をうけ、入院の際必ず受けるエコー検査などに向かい、検査室で待っていると、主治医が入ってきた。
「こんな所に先生が来るなんて珍しいな~」と思いながら、「どうしたんですか?」と訊ねる。
「こんな検査してる場合じゃないから!」
その言葉でピン☆と来た。
「ヘモグロビン?」
「そうそう!4.1しかないんだよ~スグに輸血!!」
そう言って、検査室を出て行くDr.
「そういうことなので、検査しないで帰ります」
と検査室の看護師さんに告げ、4階の病棟に戻る。
ナースステーションの前を通り過ぎようとした時、病棟の看護師さんに
「まさか、一人で帰ってきたんじゃないでしょうね?」
「はい~一人ですが・・・」
何か悪い事したかしら?とドキドキ・・・
「先生も気が効かないな~車椅子の手配位して欲しいわよね~!!」
一人で怒ってる。
本人、貧血に慣れてしまって、歩くくらいどうって事無いんだけど・・・まあ、そうもいかないのは、分ってるので、「そうですよね~」と相槌。
病室戻ると、人生2度目の輸血・・・
こうなってしまったら、オペも仕方が無いのかなと、観念しつつある私。
横で、彼が心配そうにいてくれる。
それだけが、心の救いだった。
オペの日が近付く。
Posted on 10 月 17, 2005 under 12.オペ |
今回入院した所は、九州でも、炎症性腸疾患では有名な病院。
さぞ、大きな所と思いきや、周りは何も無い。
こじんまりした、商店街(?)があるくらいで、本当に何も無い。
建物のは、いかにも『出そう~』(ひゅ~っ)な雰囲気・・・
(噂によると、廃業になった病院を、大学が再利用しているとの事。)
外観で、そう感じると言う事は、中は・・・
内科の病棟は最上階なので、明るいけど、外科に移った途端・・・夜怖い~~~
眠れない私は、隠れて携帯して気を紛らす。(ごめんなさい)
そんな病院の最大難所!それは、【売店】!!
なんと、別棟にあり、そこまでの連絡通路も無い!
点滴台を皆、アスファルトの「ガタガタ」に耐えながら向う。
たまたま、重量のある台だったら、路上から売店に入る段を持ち上げるのに一苦労。
病院なのに、まともなスロープじゃないのよね・・・
ココまでは、天気がいい場合。
雨になったら、傘が必要。
右手に点滴台、左手に傘。
買った新聞、ビショビショ~ッ
あれから4年・・・少しは改善されたのかしら?
Posted on 10 月 17, 2005 under 12.オペ |
朝からよく喋る私。
看護師さん、Dr.、病室の人~色んな人に喋るまくる。
皆に
「余裕だね~」
と感心されるけど、実は反対・・・怖くて喋らなくちゃいられないのである・・・
色々な処置をしたと思うけど、記憶に無い。
あれだけ、「これは何の処置ですか?」などと聞いてたのに~
10時頃だったか、母と共に彼が来た。(勿論ゆうゆうずは保育園に預けて)
少しホッとした。
でも、笑顔でいないと怖くて怖くて・・・
彼に何か喋ろうと考えるけど、何も出てこない。
緊張して、気の利いたこと言えるわけ無いよね。
と言うか、何か喋って~と心の中で思った。
一言「大丈夫か?」と言ってくれたのは覚えてる。
そろそろ行きますよ~お呼びが掛かる。
「もしも、このまま皆に会えなかったら~さようなら、今までありがとう」
真面目に心の中で呟いた。
だって、手術でしょ!全身麻酔かけるんだよ~ありうるじゃない!?
声には出さなかったけどね。恥ずかしいから。
ストレッチャーで廊下を移動中、貴重品の事が気になって、彼にロッカーに
「貴重品が入ってるから取りに行ってね」
と言ったら、その場で行っちゃった。
その直後、エレベーターが開いて、皆私を乗せてしまったので、焦って
「あの~主人がいないんですけど~」
と看護士さんに伝えると
「あれーっ本当だーどうする?」
どうするって言われたって、もう動いちゃったし、時間もあるんだろうからと
「いや、いいです」
と答えるしか出来なかった。少しずつ朦朧としてきてたしね。
「主人に、頑張ってまな板の上の鯉してきます。と伝えて下さい」
少々冗談交じりに伝言を頼んだ。
それでは、イザ!オペ室へ!!
ドアが開いた。
Posted on 10 月 17, 2005 under 12.オペ |
オペの日にちが決まった頃って、正直覚えてない・・・
連日、実母が様子を見に来てくれたのだけ覚えてる。
初めて、自分の体にメス入れる恐怖。
双子を出産した時だって、切らなかったのに~と言う悔しさ。
それだけは覚えてる。
でもね、それを表に出せない状況だったんだ。
なぜかって、同室に中学生が、病気は違うけど、オペを控えて、夏休みの勉強したりしてるの。
いい大人が、「怖い~」なんて言えないよね・・・
そんなこんなで、オペ前日はドキドキ!!
麻酔科のDr.が来て、何やら説明してたっけ?
忘れた忘れた!!!
前処置で、看護師さんの出入り激しいし、落ち着かない。
そんな中、内科の担当医が、見舞いに来てくれた。
ちょっと嬉しい。
それからは、「まな板の上の鯉」なんだと諦めが付いて、少し落ち着く。
でも、やっぱり眠れなかった。
明日は彼も来てくれるのだそうだ。
笑顔笑顔。
手術受けるの自分なのに、何故か彼に気を遣ってた。
Posted on 10 月 17, 2005 under 12.オペ |
彼にメールをするも返事の無い日々・・・
虚しい時間。
そんなある日の暑い土曜日、予想していなかった見舞い客。
母が、子供達を連れてきた。
病棟ロビーで久々に会う二人は、何だか照れ臭そうだったっけ。
でも、スグに私に横に座ってくっついてきた。
何だかこっちも照れる。
保育園の話を聞いて、普段何してるかなんてたわいの無い会話だけど、普通この歳だったら、お母さんと一緒にいるのが当たり前なんだよね。
ちょっと、寂しい気分・・・
何だかよそよそしい感じののまま、帰る事になった二人。
私は病院の門まで送ることに。
一緒にテクテク、チョコチョコ歩く二人。
可愛い。
門に着いて
「バイバイ、またね」
といった瞬間、娘が火のついた勢いで泣き始めた。
私にしがみついて離れようとしない。
炎天下の中、どうして良いのか分らない、私と母。
何とか引き離し、私は振り向かずに病院の中に入った。
辛かった・「お母さんも一緒に帰りたいよ」と呟いた。
病室に戻って、複雑な気持ちを抱えつつ、母は大丈夫だったろうか?と心配。
夜電話すると・・・
「電車の中まであまりに凄かったから、【帰りにマックに寄って行こうか】っていったら、【ハンバーガー・ハンバーガー、おばあちゃん、はやくいこう!】て、ケロッと泣き止んだよ~」
母の存在はその程度でしたか・・・(苦笑)
まあ、何にせよ、親はなくとも子は育つ!なんでしょうかね?
Posted on 10 月 17, 2005 under 12.オペ |
「・・・さん、手術終わりましたよ」
で目が覚めて、急に悪夢に変わった!
体がだるいを越えて、重たいと言うか、とにかく
「何で起こしたのよーっ!!」
という感じ!
もう、いてもたってもいられない状態。
ココから逃げ出したら、楽になるんじゃないか?と訳の分らない事を思ったりしたっけ。
「手術ってこんななんだ~~~」
覚悟が足りなかったのか?
長い出産後のような感覚がずーっと続いてる。
オペ室に入って、音楽が耳に入り「先生レゲエが好きなんだ」と思い、麻酔科のDr.と一言、二言話してから、記憶は一気に途切れてる。
そこに、我が母登場!
「今、摘出した大腸見せてもらったけど、ピンセットでちょっと触っただけで、出血するほどボロボロだった」
と言っている。
「ふーん・・・」
あまりに疲れて、無関心の私。
その母の横で、「がんばったな」と一言言ってから、黙っている彼。
何となく気の毒になってしまい。
「疲れたでしょう?帰って休んで」
と気遣う私。
この気遣いが、後でとんでもない事になったのだと思う!
けど、今は眠りたい。
けど、痛くて眠れない。
母が、身の回りの事をしてくれて帰った後には、なが~い夜が待っていた。
痛くて寝返りがうてず、看護士さんを読んでは、体を動かしてもらうが、「忙しいだろうな」とそれでも遠慮した方。
時計も無いから、時間が分らず、「いつ朝が来るんだろう?」としか考えられず、ひたすら体の痛み(特に背中)と格闘。
明け方、窓が明るくなり始めた頃、あまりの腰痛に耐えかねて、シップを貼ってもらい、やっと眠る。
「始めからそうしてもらえば良かったんだ!」
と思いながら・・・
この時、人工肛門の存在に気付いていたけど、見ない振りして眠った。
Posted on 10 月 17, 2005 under 12.オペ |
そこにあるのは分っていたけど、見る気にならなかった。
看護師さんが、ケアしてくれるのが当たり前だったから。
ある日「そろそろ自分でしてみようか」と言われて、頭がパニック・・・
だって、何をしていいのか分らなかったんだもん!
「えっ?えっ?」
と、迷っていたら、
「もしかして、何もケア方法とか聞いてなかった?」
と聞かれ、「はい」と答えたら、別室でビデオを観ることになった。
実際ストーマ(人工肛門)の人の映像で、ストーマとはこういうもので、ケアはこうするんですよ~という内容のもの。
衝撃!!
自分には、こういうものがあって、こんな事をしなくちゃいけないんだ!
病室に戻って、実際にやってみる=初めて自分のストーマを見る。
・・・・・・
ショック倍増・・・
期間限定と分っていても、何だか情けない気分になってきた。
現実と向き合えないでいた私。
夜、ベッドで泣きながら、彼にメール。
「私、女じゃなくなったみたい・・・」
返事はなかった・・・
虚しさだけが、残って、希望が見えなかった夜だった・・・
だ・い・じ・ょ・う・ぶ・だ・よ
~あの時待っていた言葉~
Posted on 10 月 17, 2005 under 12.オペ |
今日はお腹の抜糸デー。
抜糸して、ストーマケアが完璧なら、退院できるぞ~
と喜んでいたら、Dr.「ん~~~・・・傷がふさがってないな~、これは再縫合しないといけないね。」
と言うので、
「えーっ!そうなの?もう一回縫うの?嫌だな~」
位にしか考えず、外科外来に行く。
呼ばれて、中に入ると、更に奥の部屋に入れられた。
部屋は、白いタイル張り。
思わず「ココってオペ室みたいですね」と言うと
「似たようなものかな」と看護師さん。
いやーな予感がする。
「じゃあ、このベッドに上がって下さい。」
と言われ、上がると先ず、部分麻酔。
これは仕方が無いと諦め・・・
しかし、その後のDr.の言葉に耳を疑った。
「電メス!」
はい~~~?
メス~~~~?
そして、Dr.は「一度傷を作らないと、塞がらないんだよね」
と言いながら、
ジジジジーッ
と、私のお腹を切り始めた。
「ひえーっ」と思いながら横たわっている枕元で、看護師さんが何やらパタパタ団扇で私のお腹に向け扇いでいる。
不思議に思って聞いてみると、電メスで焼ける臭いが、患者にかからないようにするためなんだとか。(気持ち悪くなる人がいるそうな)
でもねそれが何だか
「焼き鳥や」
に見えて、笑ってしまった。
「私は焼き鳥~」
と冗談を言うと「強いわね~」と感心されたけど、逆!毎度怖いから、変なこと考えて喋ってるんですよー。ねっ。